先行が得意な馬力自慢や、捲りのスピードが冴える選手、或いは的確なマーク捌きに、ズバッと外を強襲するようなキメ脚を誇る追い込み選手と、各地区に強力な武器を携えた役者が揃い、争覇戦は白熱しそう。まずは先行力で名高いのが埼玉・吉田昌司。先頭に出切れば粘り強さを発揮するし、関東のマーク陣も渡辺航平、寺沼伊織と援護が期待できる面々。主導権を握らせると、巻き返すのは骨になるかも知れない。捲りだけに限らないが、近況捲りで好調なのが大阪・福元啓太だ。前期のスランプから見事に立ち直り、今期は優勝３回と自信を取り戻しているし、今節はホーム戦でもあって木村直隆、金子浩貴と近畿ラインの仲間が多い。上位の追い込み陣では、堅実なマーク捌きで自力型から信頼される千葉・高橋雅之、まだまだ高いレベルの差脚を持つ石川・坂上樹大が参戦。坂上は今回、中部で期待の若手・伊東佑晟の力を借りて、高橋は追加参戦となった齊藤雄行とのタッグで争覇圏へ。

山原さくらはデビュー１２年に渡って高いパフォーマンスを維持し、常にファンの期待に応えて来た。特に今年はその車券への貢献度が途轍もない。数字にすればＦ１戦は勝率９３％、２連対、３連対率においては何と１００％と驚異的(２０２５年１１月９日現在)。先行捲りを基本とする走りで、今節もシリーズリーダーとしてガールズを牽引する。その背を追うのは１２４期の竹野百香と五味田奈穂、それに１２６期の中島瞳だ。竹野は１２４期の№１として実力を発揮し始めたし、五味田は師匠で徹底先行の野口裕史に倣って積極的に先行する。中島も在所２位でゴールデンキャップの好素材で今後注目の一人。また、位置取りが巧みな板根茜弥まで侮れない存在だ。